選び方
書庫の特徴と選び方のポイント
書類や備品などを保管するための収納庫は、オフィスに欠かせない家具の代表的なひとつです。 その中でも、特に種類が豊富なのが書庫。 今回は多くの書庫の中から、ぴったりの書庫を選ぶためのポイントをご紹介します。
はじめに 書庫とは?
書庫とは一般的に、側面や背面が板で覆われた形状で、正面から中身を出し入れすることを想定した家具です。
棚板1枚あたりの耐荷重は約40kg前後。これより耐荷重の大きい収納庫は書架や軽量棚などと呼ばれます。
書庫には様々なタイプがあります。デザイン・サイズが統一されていて自由に組み合わせることが出来るタイプの書庫を特に「システム収納」と言います。
1.書庫の種類
書庫の種類は構造によって様々なタイプがあります。
それでは、タイプ別に見ていきましょう。
オープン書庫
扉が無いタイプの書庫です。
機密性が無く、出し入れを頻繁に行う物の収納に向いています。
メリット | 安価な商品が多くコストパフォーマンスが良い。 書類が取り出しやすい。 どこに何が収納されているのかがわかりやすい。 |
デメリット | 風や地震などで収納物が飛び出す恐れがある。 施錠ができないため、セキュリティに不安がある。 ホコリなどで汚れることがある。 |
両開き書庫(観音開き書庫)
正面に観音開きの扉が付いているタイプの書庫です。
使用目的によって扉の材質を選びましょう。ガラス扉の場合は収納物の確認がしやすく、機密書類の保管をする場合はスチール扉など中が見えない材質が最適です。
メリット | 扉の両側を一度に開ける為、収納物を整理したり取り出しやすい。 鍵を使用することによりセキュリティを強化できる。 |
デメリット | 書庫の奥行きに加え、扉を開くためのスペースが必要。 狭いスペースに不向き。 |
引戸書庫(引き違い戸)
扉を横にスライドさせて開閉するタイプの書庫です。
引戸書庫も両開き書庫と同様に、使用目的によって扉の材質を選びましょう。
左右2枚に扉が分かれているタイプが主流ですが、3枚扉のタイプもあります。
メリット | スライドさせれば扉が開くので、狭いスペースでも利用できる。 鍵を使用することによりセキュリティを強化できる。 |
デメリット | 片側の扉しか開かない為、中央付近の収納物が取り出しにくい。 (※2枚扉の場合。3枚扉タイプは中央付近も取り出しやすくなっています) |
ラテラル書庫
収納部分が引き出しになっているタイプの書庫です。
病院のカルテなど、保管期間の長い書類の収納におすすめです。
目的や収納量に応じて段数を選ぶことができます。
メリット | ファイルの背を上にして収納する為、ファイルが探しやすい。 大量の書類を保管することができる。 鍵を使用することによりセキュリティを強化できる。 |
デメリット | 上下連結する場合は上置きができないため、レイアウトの自由度が下がる。 他のタイプに比べて高価。 扉を引き出すためのスペースが必要になるため、狭い場所には不向き。 |
2.書庫のサイズの選び方
収納物や使用目的に応じて設置したいタイプが決まったら、次はサイズを選びましょう。
高さや奥行きによって、使い勝手が大きく変わります。
高さの決め方
基本的に、高さは手が届く範囲にとどめることをおすすめします。天井付近まで設置してしまうと、収納物の出し入れに踏み台が必要になってしまいます。
棚板に収納物を置くタイプ(オープン書庫、両開き書庫など)であれば高さ200cm前後、ラテラル書庫などの引き出し型のタイプであれば100cm前後を目安にすると、収納物の確認や出し入れがしやすく使い勝手が良いでしょう。
奥行の決め方
一般的な書庫の奥行は330~510mmです。その中でも、オフィスで利用される書庫では400mmと450mmが主流です。
奥行400mmの書庫の場合、A4サイズを縦に収納することが可能です。
奥行450mmの場合は、B4ファイルやファイルボックスなどの収納に適しています。
さらに大きなA3サイズの書類を収納したい場合は515mmの書庫がおすすめです。
3.書庫の色で決まるオフィスの雰囲気
壁面をいっぱいに使う書庫のカラーは、オフィス全体の雰囲気の決め手となることもしばしばあります。
ここでは定番の4色をご紹介します。
ホワイト
一番人気のホワイト。清潔感があり、オフィスが明るくなることが最大のメリットです。
メーカーごとの色の違いも比較的少ないため、買い足しや組み合わせがしやすい色です。
書庫だけでなく、デスクなど他の家具とのカラーも合わせやすく、オフィスに統一感を出すのが容易です。
グレー(ニューグレー)
グレーはオフィス家具の定番カラーです。
堅実なイメージでオフィスをまとめるにはグレーがおすすめ。定番色ならではの落ち着きが感じられるオフィスを作るには最適です。
ホワイトに比べ汚れが目立ちにくいことが特徴として挙げられます。
ブラック
人気急上昇のブラック。
オシャレなオフィスを作るのならば一押しのカラーです。
重厚で高級感のある空間を演出するのにもぴったりなので、社長室や役員会議室のようなエグゼクティブなお部屋への設置もおすすめです。
木目調
木の温かさを感じられる木目調。
明るさによって様々な雰囲気を作ることができます。ナチュラル系の明るい木目ならば圧迫感のない優しいオフィスに、ウォールナット系のダークな木目は重厚感や高級感を感じられる空間を作れます。
まとめ
オフィスに必須の書庫。大切な書類を収納する場所だからこそ、使用目的や収納物に合わせたものを選ぶことが重要です。
様々な種類やサイズの中から適切な書庫を選択できるよう、事前にしっかりと収納物の種類や量、使用方法や設置場所などを検討しましょう。
ここまでの内容を参考に、オフィスにぴったりの理想の書庫を見つけてください。